プロパー・大手経験者のマネージャー対談
多様な個性が集まる東陽監査法人。チームを束ねる立場のマネージャーは、どのような思いで日々の業務や組織運営に取り組んでいるのでしょうか? 定期採用と中途採用、それぞれ異なるバックグラウンドを持つ二人に話を聞きました。
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佐々木 健司Kenji Sasaki
監査第1部 マネージャー2008年入所大学卒業後、定期採用にて東陽監査法人に入所。2014年から5年間、上海の会計事務所へ赴任。帰国後は監査第1部に所属するかたわら、マネージャーとして経営戦略室、審査部、HR戦略部にも所属。休日は家族とのんびり過ごす。
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成田 信彰Nobuaki Narita
監査第1部 マネージャー2021年入所10年間勤めた大手監査法人を退職後、東陽監査法人に中途入所。監査第1部に所属するかたわら、マネージャーとしてHR戦略部、監査業務サポート部、監査業務本部、効率化プロジェクトにも所属。趣味は野球観戦。
上海への赴任、法人運営業務。
東陽だからこそ得られた成長の機会
会計士を志したきっかけは何でしたか?
東陽監査法人に入って、一番成長したと感じる部分はどこですか?
- 佐々木
私は入所6年目から5年ほど、東陽の人材育成の一環として上海の会計事務所へ赴任していた時期があったのですが、やはりそこでの経験は大きかったです。当時は中国に進出してきた日本企業の現地法人の担当をしていました。クライアント企業の担当者は会計や監査に携わったことのない方も多く、言語の壁もあり、橋渡し役として私を頼ってくださいました。
そんな環境で、20から30社ほどを同時並行で担当したので、最初はとても苦労しました。しかしそのときに身につけた広い視野は、帰国後に担当するようになったマネージャー職にもとても活きています。
- 成田
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私は、東陽監査法人に入所してから担当するようになった法人運営業務が、大きく自分を成長させてくれていると感じます。HR戦略部にはじまり、監査業務サポート部、監査業務本部、効率化プロジェクトと、法人運営に関わる4つの部署・プロジェクトに所属しています。東陽ではマネージャーになるとこうした部署やプロジェクトに関わることになっており、配属先は本人の希望も踏まえて決定されます。
こういった業務のなかで、メディアの取材を受けたり法人内研修講師を担当したりと人前に立つ機会も増えました。その経験は監査の現場にも生きており、クライアントとのやりとりにも物怖じせず臨めるようになりました。

マネージャーとして、チームメンバーと
共に成長していく喜び
いまの仕事のやりがいを教えてください。
- 佐々木
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監査は監査先である会社のビジネスを理解することが重要です。その理解のために経営者や経理部門はもちろん、営業、人事、法務、時には海外拠点の責任者など、部門や国境を越えたさまざまなビジネスパーソンの考え方に触れられることに大きなやりがいを感じます。
特に、年次が上がると、クライアント企業の経営層と話す機会が増えてきます。経営戦略や今後のビジョンについてヒアリング・ディスカッションさせていただき、これらの情報を監査の実務に落とし込んでいきます。経営の全体感をとらえて監査業務の方向性を示していくことは、大変意義深く挑戦しがいのある仕事です。
あとは、マネージャーとしてチームメンバーと一緒に成長していけることにも、やはり代えがたいよろこびを感じます。
- 成田
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私も最初の頃は、監査業務のなかで数字を扱うこと自体に面白さを感じていましたが、歳を重ねるうちに、自分だけが成長して得られるものには限界があるという思いが芽生えてきました。
いまは、チームメンバーの成長をマネージャーとして間近で見守ることが大きなやりがいです。入所したばかりの頃はできることが少なかった新人職員が、年を経るごとに現場でいろいろ経験して成長していく姿を見るのは感慨深いですし、そこに自分が少しでも関われることがうれしいです。人ってちょっとのきっかけで成長するんだな、と日々しみじみ感じています。
自分を成長させてくれた東陽を、よりよい組織に

仕事において大切にしていることを教えてください。
- 佐々木
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監査は、ルーティンワークや細かい作業を積み上げていく場面もあり、忍耐強さや最後までやり抜くことが求められる仕事だと思います。デッドラインまでに確実に仕上げなければならないので、あらかじめ年間を通じたスケジューリングをしっかり行うこともマネージャーの大切な仕事です。
それでも想定外の事態が起こることはあります。そんななかでもチームメンバーが最後までやり抜けるよう、方向性を示すことを大切にしております。
- 成田
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たしかに監査の現場にルーティンワークはありますので、地道にコツコツという姿勢は大切です。一方、各決算においては新たな会計論点は必ずと言っていいほど出てきます。そういう場面ではクライアントと多くの打ち合わせを重ねることになりますが、会計専門家としてしっかりと自分の意見をクライアントに伝えることを大切にしています。
今後、どんなことに挑戦していきたいですか?
- 成田
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第一には、東陽をよりよい組織にしていきたいと思っています。私は約4年前に東陽に入所したのですが、本当に働きやすいと感じていて。この法人が好きですし、これからもここで働きたいです。
だからこそ、自分の仕事を通じて、同じように思ってくれる人を増やしたい。東陽って、定期採用で入った人もいれば、異業種からの転職者も多く、年齢もさまざまで、本当に多様性のある組織です。多様な人たちがひとつのチームを組んで監査に当たっている、それがすごく面白いですよね。
また、そういった背景から、キャリアプランがひとつじゃないところや、それぞれが考える理想のワークライフバランスを追求できるところも大きな魅力です。今後も法人運営業務を通じてこうした長所をますますブラッシュアップしながら、東陽の魅力度を上げていきたいです。
- 佐々木
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私も成田さんと同じような思いが強いですね。自分自身の東陽でのキャリアを考えると、中国に行く前の最初の5年間は、自分のために仕事をしていました。会計士としていろいろな経験を積みたいという思いが強かったので、やりたいことを周囲に一生懸命アピールして、その結果行きたかった中国にも行かせてもらうことができました。
だから帰ってきたあと、正直なところちょっと目標を見失ったというか、今後どう進むべきか迷う時期もありました。でもそのとき、歩んできた道を振り返ると、たくさんの先輩や上司が私の夢を叶えるために手助けしてくれていた。そこで、今度は自分がそういう人間になろうと思いました。
東陽は大手と違い、300人ほどの組織で、お互いの顔が見えやすく、一人ひとりの個性を大事にできる。だからこそ、それぞれの持つ多様な価値観や考えをミックスさせながら成長していくことが、東陽らしいあり方なのではないかと思います。そこにリーダーとして関わることで、自分自身も人として大きく成長できればうれしいです。

大切なのはコミュニケーション。
個性に合わせた成長のため、マネージャーができることは?
最後に、人を育てるにあたって大切にしていることを教えてください。
- 佐々木
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メンバーが円滑に業務を進められるよう、仕組みを整えることは大切にしています。具体的には、クライアントごとに、監査業務のなかで解決しなければならない論点を洗い出し、いつまでにどのように解決するかを整理することですね。そのうえで新人のメンバーに対しては、「あなたはこの論点に対しこういったところを調べておいてください」など、ゴールを具体的に示すことを心がけています。
また、特に成長意欲の高いメンバーに対しては、クライアントの担当者や経営層との打ち合わせの場に同席してもらうなどして、早い段階から監査の仕事の全体像をつかんでもらうようにしています。
いまどんな課題を抱えていて、どう成長していきたいのかは人それぞれですから、それを一緒に考えながら、一緒に解決していく姿勢を大切にしたいです。
- 成田
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人それぞれバックグラウンドが違って、求める成長スピードも異なる。それが東陽という組織の面白いところなので、一人ひとりの個性をつぶさないよう、寄り添って向き合いたいと私も考えています。そのためには、なるべく意見を率直に話してもらえるような接し方を心がけています。懐深く、まわりに耳を傾けられる上司でいることが理想です。
制度としては、3人のトレーナーがつくOJT制度がひとつの特長だと思います。以前は1人だけだったのですが、研修部からの発案で、より相談しやすい環境を整えるべく3人に増やした経緯があります。3人のポジションも、マネージャー、シニアスタッフ、ジュニアスタッフと分散させることで、内容によって相談相手を選べる環境をつくっています。
- 佐々木
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OJTに加えて、監査チーム以外に所属する先輩職員によるメンター制度もありますね。会計士としての成長って、やっぱり日常の些細な積み重ねの結果だと思います。業務のなかで直面した課題や疑問を、一つひとつ丁寧に解消していくこと。そのために、先輩職員とのコミュニケーションは非常に大切です。
- 成田
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一人が持っている情報や知識は、どうしても限界がある。チーム内のメンバーはもちろん、クライアントを含めた関係者と密にコミュニケーションをとりながら情報共有することが、監査の品質を高めることにつながります。
- 佐々木
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もちろん、トレーナーやメンターではない先輩職員も、積極的に相談に乗ります。また、チーム内で課題を解決しきることが難しく、上層部の判断を仰がなければならない場合に、マネージャーやパートナー、さらには品質管理部、審査部のメンバーにすぐ相談できるのも、顔が見える距離感の東陽ならではかもしれません。こうした環境が、監査の質の向上だけでなく、個々の職員の成長にもつながっていると思います。

私が公認会計士という職業を知ったのは、高校3年生のときでした。書店で偶然、公認会計士予備校のチラシを見まして。高校時代は理数科に所属していたくらい数字は好きでしたし、もともとプロフェッショナルになりたいという気持ちも持っていたことから、自然と興味が湧きました。
その後、大学在学中に簿記の勉強を始めると、数値がバチっと合った瞬間がすごく楽しくて。自分に合っているのではないかと感じて、目指すことを決意しました。